新春のご挨拶

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2019.01.01 BLOG

新春のご挨拶

みなさま、新春のご挨拶申し上げます。

2019年は、今まで蒔いてきた種が芽を出し始めると信じて、今年もアフリカゾウやサイおよび野生動物と人間の共生に向けて、頑張って参りたいと思います。 引き続き応援よろしくお願い致します。

今年は夏にTICAD(アフリカ開発会議)を控え、更に秋にはラグビーW杯があります。来年東京オリンピックを迎える日本にとって、今年の国際イベントは今まで以上にグローバルな脚光を浴びることになります。全ての面で日本がどのような国なのか、国民がどのような生活をしているのか、日本人がどのような人たちなのかなど、来年をクライマックスに世界から注目を浴びる2年間になることと思います。

昨年9月江ノ島でヨットのW杯がありましたが、その開会式に水族館でイルカショーが披露され、選手やワールドセイリングの団体に批判と注目を浴びました。しかし、その理由は東京オリンピック委員会を始め、驚きや疑問を持たれた日本人が多く、また「感覚や価値観の違い」という意見もありました。確かにそうなのですが、グローバルイベントをホストする際に、世界で共通認識として広まっている問題に関してはやはりグローバルな意識が求められます。今回の反応を見て、先進国なのに自然や環境の「保全」という概念がまだグローバルスタンダードから程遠いことを表したハプニングだったのではないかと思います。また、残念ながらIWCから撤退した日本は、商業捕鯨の再開をしました。捕鯨問題に関しては、海外で偏ったイメージが付着しており、日本人の多くが捕鯨はもうやらなくていいと思っていても、日本人みんながクジラを食べているとよく誤解されます。そして世界が象牙販売を止めようとする一方、象牙の国内取引継続の意思を見せ続ける日本は、環境を守ることよりも消費重視な国として批判を集めています。日本国内のメディアではあまりピックアップされていないので、国内にいると海外の批判はあまり感じることはないと思いますが、海外と多く接点を持つ方や海外にいる日本人は周りからのプレッシャーを感じ、日本の環境問題に対する姿勢にがっかりしている方も増えてきているのではないでしょうか。

2014年にアメリカのオバマ大統領がアフリカゾウの問題にグローバルな注目を集めるきっかけを作り、以来2016年にワシントン条約締約国会議の全会一致で各国の象牙販売禁止が決議されてから、それぞれが禁止に向けて進めてきました。アフリカ29カ国は象牙ではなく生きたアフリカゾウを国の遺産として守りたいと同盟を組みました。グローバルに象牙の販売禁止が広がる中、去年は1月1日に象牙大国中国が象牙の国内販売禁止を実施したのがとても大きな注目を呼びました。台湾、香港、シンガポールも現在進行形で準備を進めています。ヨーロッパでも販売禁止に向けてフランスやオランダなどが準備を広まる中、最も実現が早かったのは英国でした。昨年の12月20日に新しい法案が与野党ウェルカムで定められ、新年より英国では象牙の国内販売が禁止されました。残念ながら2019年現在、日本の象牙のマーケットは世界最大です。象牙大国と言われた80年代より消費は減りましたが、未だに80%は良質なハンコとして何気なく使われています。グローバルに販売禁止が広まる中、日本では、象牙の販売禁止の予定はありません。合法違法構わず、象牙の販売がなくならない限り、ゾウは密猟のターゲットになり続けます。

今年はかっこ悪いイメージを少しでも脱却し、環境問題に前向きでグローバルスタンダードなクールジャパンになれますように!

私たちアフリカゾウの涙とWILDAID JAPAN CAMPAIGNパートナーとして今年も第一声に広めたいメッセージは


まずは日本人一人一人にできること:

CHOOSE NOT TO CHOOSE IVORY! (象牙を選ばないことを選びます)

ハンコを買う時は象牙以外を選んでください。

その何気ない選択が、象とアフリカの人々の行方を大きく変えます。

新年もよろしくお願い致します。



山脇愛理・滝田明日香

アフリカゾウの涙 一同

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